Interview 03
海外をフィールドに、業界を代表して仕事をする醍醐味
海外業務推進部
2010年入庫/経済学部卒業
Story 01
「誰かのために」を胸に、海外キャリアの土台を築く
就活の頃に考えていたのは、「目に見える誰かのために働きたい」ということ。信金中央金庫は、信用金庫のための金融機関であり、さらに信用金庫は地域や中小企業で働く人のための金融機関ですから、迷わず就職を決めました。
最初の配属は福岡支店で、地域の信用金庫に対する経営コンサルティングや、地方公共団体への融資を担当。研修出向制度により信用金庫に出向していた頃、一顧客として通っていたパン屋さんが偶然にも出向先信用金庫のお客様でした。その店長さんと日頃の悩みに関してコミュニケーションを取るなかで、初めて融資商品の成約に結び付いたときは、とても嬉しかったのを覚えています。入庫3年目からは法人営業第1部で大企業向けに融資を行う業務に。名だたる大企業への融資を担当することになり、現場で上司に業務の進め方や担当業界の動向、法人RMとしてのノウハウなどを教えていただきながら、企業との関係づくりをじっくり深めました。
その後、国際経済や金融に関するシンクタンクへの出向を経験しました。新興国に特化した経済分析シンクタンクで、各金融機関からの出向者が多く在籍する組織です。その目的は、新興国の経済をウォッチし、各金融機関に向けたマクロ経済に関する予測レポートを作成すること。私はフィリピンがメインの担当で、国際収支、CPI上昇率、GDP成長率および貿易収支などをウォッチして分析していました。予測にあたって、現地の新聞や経済誌をチェックするのはもちろん、より精度の高い調査を行うため、中央銀行、公的な組織と英語でディスカッションして、自分の描いた経済予測を補完することも。また、フィリピンの政治動向も逐一追っていました。たとえば、次期大統領選の予想状況によって為替動向が変わるなど、経済は政治から大きな影響を受けるので。海外ビジネスを深く理解するためには、その国の成り立ちや経済、文化など、押さえるべきところがある。そういった国際業務の基礎を築いた2年間だったと思います。
Story 02
初の海外駐在。自分の意思で行動し、成果を得る喜びを知った
その後、国内中小企業のタイ現地法人を支援するために、業務提携先でもある海外の現地銀行に出向し、初の海外駐在を経験。Corporate Banking Division Japanese Corporate(日系企業部)という部署に所属しました。タイ人スタッフと連携してタイの現地で金融商品を販売することはもちろん、日本の信用金庫から現地銀行あての送金案件を獲得したり、タイに所在する子会社に融資する際、国内の親会社保証により実行する融資スキームなどを推進したりしました。現地では、400社ほど担当していたのですが、この時期はとっても面白かったです。帯同した妻も言っていますが、今でもタイに戻りたいぐらいです。
国内で働く信金中央金庫の職員としては、信用金庫のお客様に直接アプローチする機会はあまり多くありません。でも海外では、信用金庫から直接アプローチしづらいため、代わりに私たちがサポートする機会が多い。そして、直接関わった場合は、自分の振舞いが、イコール信用金庫全体の振舞いとして見られるので、緊張もありました。同時に、その緊張感の中で、融資案件に結びついたり、ディールがまとまったりして、お客様や信用金庫の方から感謝され、評価いただけたのは大きな喜びでした。
タイにいた3年間は、初めて海外にポンっと出たことで、自分で考え、その場で判断しなければならないことが一気に増えた時期。そして、自分の意思で行動して成果を得るという一連のプロセスが経験でき、結果として実績もついてきた時期でもあったと思います。
Story 03
海外ネットワークを活かした、「納得感」のある仕事を
そして、2020年の12月からは日本に戻り、海外業務推進部に。部門の業務内容は、海外ビジネスを考えている信用金庫のお客様の課題解決を支援する部門です。その中で私が所属する企画グループでは、ニューヨーク、香港、上海、バンコクの駐在事務所やシンガポールの現地法人である信金シンガポール株式会社、そして、ベトナム、インドネシア、フィリピンなど、かつての私のように海外の銀行への出向者の活動をサポートしています。
具体的には、駐在事務所が策定する事業計画にもとづき、駐在事務所が向かうべき方向性を本部としてサポートするといった仕事です。出向者に対しても同じで、計画を作り、海外駐在員がすべきことを考えてサポートする役割を担っています。 今回初めて、人や組織を管理する側の業務に携わったので、新鮮味があります。そして、自分のこれまでの経験から、実際に海外で仕事を動かしている人、現地で頑張っている人たちの気持ちがわかるので、そこに想いを馳せながら計画策定などにあたることに面白みを感じています。
これまで海外に関わる仕事をしてきて感じるのは、信金中央金庫が業界の中央金融機関という立場でサポートできることが非常に多いということ。国内では、各地の信用金庫が築いている地域のネットワークによって業務を行うことが多い一方、海外に関しては、私たちが築いている海外ネットワークを最大限活用していただきたいと思っています。私としても、このネットワークを通して信用金庫業界に還元するために業務を行っていますし、良い意味で補完関係ができていると思っていて。そこに、やりがいというか、「納得感のある仕事」ができているなと感じます。この先は、自分自身でもう一度海外駐在を経験したいです。業界を代表して信用金庫のお客様と接するというのは、信金中央金庫でなければできない魅力的な仕事だと思っています。
Daily Flow
ある1日のスケジュール
- 8:00
- 9:00
- 12:00
- 13:00
- 14:00
- 18:00
- 出社し、メールを確認。時差の関係でニューヨークとのやり取りを優先
- 新しい企画についての部内ミーティングなど
- 昼食
- 次回のグローバルサミット(信用金庫やその取引先を対象とした年2回の大規模セミナー)に向けて、登壇者やスクリプトの調整など
- アジアとのやり取りを開始(現地駐在員のレポート精査や企画の調整など)
- 業務を終えて退社、生後6か月の双子のお世話(育休も取得しました)
信金中央金庫の職員は、皆「信用金庫のために」と明確に思っていて、それは誇るべき哲学だと思っています。信用金庫からの相談が困難ものであればあるほど喜ぶようなところも。誰かのために仕事を頑張りたい人には向いていると思いますよ。
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